今日は、藤沢合気道会が所属しているA.K.I.グループの本部道場=武田道場に初めてうかがいました。
武田道場が出来て35周年の記念稽古と式典に参加です。
さり気ない心遣い
道場の広さに対して、参加人数が多く、畳1枚にふたり以上の人がいるような状態でした。先生方が技をかける時に周りをよく見ていること、受けが起き上がるまで、さりげなく頭側に回って守ってくださることに気付きました。
おさえる時は横にいたのに、起き上がったら前にいる、と最初は不思議に思いました。
その内「私の頭が他の組に踏まれないように、防波堤になってくださってるんだ」と分かりました。
技の上達は何ともし難いですが、こういう心遣いだけなら、真似できそうです。
下手だけど、せめて「安心して稽古できる相手」と思ってもらえるようになりたい。
本日の稽古内容
交差取りの第二教
普段は片手持ちでまっすぐ相手の手を取る稽古が多いので、交差取り(握手のような状態で手を取る)のは新鮮でした。(裏)の最後の極めの時、ずい分硬いね、と驚かれました。
「肘の力を抜いて」と言われたけど、力が入っているのか、いないのかさえ、自分では分かりませんでした。
諸手取り四方投げからの第三教
途中まで四方投げの形で、そこから三教。初めてやったので、面白かったです。
諸手取りされたら、相手のお腹側に足を踏み出して四方投げの要領で腕をくぐる。
前のめりにならない。
自分の腕はいつも自分のお腹の前にあること。
しっかりくぐって相手を崩してから、三教の状態に手を持ち、崩す。
畳の上で相手の肩を両膝ではさむ。
相手の手を自分の体にしっかりつけて極める。
両手持ちで側面に入っての呼吸投げ
相手の力を斜めに誘導するように入り身して、相手の体を上にのばし、一緒に沈む。すっと座る感じ。
D先生のお手本を最初見た時は、肩で相手の首をひっかけて崩しているのかな、と思いました。
でもD先生に技をかけていただいたら、いつの間にか誘導されて畳に沈んでいます。
体をのばしきる前でも、崩されます。
こちらの力は先生の思うがままに流されています。
どうやったらあんなに相手の力を流せるんだろう。
逆半身で手の平を合わせて、力を流す練習
手の平の結びを保ったまま、体を動かして相手の力を誘導する。回転投げ・入り身投げ・呼吸投げなどにつなげられる。
結びを保つことが出来れば、相手の手を持たなくても四方投げも出来てしまう。
自由稽古
それぞれの先生方に自由に投げていただく時間がありました。先生がひとりを投げ終わると、すぐに次の希望者が「お願いします」と出て行きます。
タイミングを計って、私も投げていただきました。
武田道場の畳は硬めだし、受け身が下手なので、あちこちぶつけます。
でも、なんだか勢いがついて、三人の先生方に投げていただきました。
「取りの手を途中で離さず、最後まで持って」
「投げられにいく時も上体を起こして、姿勢よく」
「なるべく遠くに受け身する。飛ぶくらいの気持ちで」
アドバイスも沢山いただきました。
投げられれば投げられるほど、元気が出る気がしました。
ランナーズハイのような気分。体は痛いけど…
先生方の演武
先生の個性がそれぞれ違います。ほぼ打ち合わせなしで、ぶっつけ本番なのに、先生方はすごいです。
以前は取りばかり見ていたけど、最近は受けに注目しています。
受けが上手だと、見ている方も安心です。
大学生の女性の受け身が柔らかくて美しく、素敵でした。
回転しない後ろ受け身の後、畳を叩いた反動で横向きに寝返りを打つように素早く起き上がり、リズムを崩さず次の技に入っていました。
TY先生は、演武の時にお話もしてくださいました。
「形が先ではない。動きがあって、それに後から名前がついて技になる。形や技にとらわれないように。」
そのほかにも、聞いている時は「なるほど~」と思ったけど、思い返すと言葉にできない=全然理解できていない、難易度の高いテーマについても。
「やれと言っているんじゃないですよ。こういう考え方もある、ということ。もし真似するんだったら、やってみてくださいね」
え~と、やるとかやらない以前に、まずは理解できるようになりたいです。
稽古のお土産
両肩の軽い打撲右肘の軽い打撲
畳が硬いと痛いのは、受け身が下手だから…
最後に
A.K.I.はグループ道場がたくさんあります。TY先生の教えを受けた先生方が、各地で道場を開いているから。
「稽古すると気持ちよくなるよね。沢山稽古して、もっと気分よくなってほしい。その爽快さを周りの人にも分けたり、教えたりして、合気道を広めて、皆で気分よくなってほしい。気分よくなれば、つまらない争いもなくなると思う」というTY先生の夢が素敵だから、こんなに慕われて人が集まるんだな、と実感しました。