今日は、最初はFさんが先生役でした。
最近入会した方を念頭に置いた初心者向けの説明が、分かりやすかったです。
正中線
お腹の真ん前、そこを上下に通るのが正中線です。眉間~おへそをつないで伸ばした線、と思えば分かりやすいかな。
稽古では、正中線を意識するように、とよく言われます。
特に腕が正中線から外れてバラけると、お腹(体幹?)の力を使えない。
また、体が左右にフラフラして不安定になってしまいます。
「正中線」は妊娠時によく聞いた言葉でした。
お腹の中の赤ちゃんが大きくなると、おへその上下に線が浮き出てきます。
正中線と妊娠線予防にクリームを塗ったり、大変なんですよ…遠い目。
この正中線、人はみな生まれながらにあると助産婦さんが教えてくれました。
受精卵が人に成長するまでの数えきれない細胞分裂。
その名残で、体の真ん中にはいくつか線があるそうです。
大体は薄くて見えない。鼻の下の人中線は見えますね。
妊婦さんは、ホルモンバランスやお腹の皮膚がひっぱられて薄くなって、正中線が目視できるようになるだけ。
男女関係なく、実は皆持っている、というのは新鮮な発見でした。
そう考えると「正中線を意識する」というのは、人間の体の原理に基づいている?
合気道を起点に
本日の稽古内容
入り身(側面に入っての呼吸投げ)
自分の腕がいつも自分のお腹の前にあるように保って動く。 (受けは後ろ受け身)片手打ち呼吸投げ
自分の腕は常に自分のお腹の前。「ここが正中線」と自分のお腹の前で手刀を上下に動かして、正中線の説明がありました。
相手を引き波のように誘い込んでから、寄せ波のように相手の腕をすり上げて、相手の体を上にのばし、のばし切ったら踏み込んで投げる(後ろ受け身)
片手持ち呼吸投げ
持たれた手の位置は動かさず、転換して相手と並び、そのままお腹から前に進むように踏み出して投げる(前受け身)片手持ち四方投げ
相手に投げられる時、自分の耳に肘がつくようにする。肘が体から離れていると、相手が勢いよく投げた拍子に簡単にぽきっと折れてしまう時があるそう。
確かに、手が体から離れていると、ゆっくり投げてもらっても、手首に変な痛みを感じます。
投げる時も、受けの腕が頭のすぐ横にある状態を保って、まっすぐ下に投げないと危ないということですね。
気を付けます。
歩きながらの両手取り四方投げ(表)
相手に両手をつかまれた状態から始める。肘をあまり曲げずに腕をのばし、お腹から前に出るように踏み出して、歩きながら四方投げの形に入る。
T先生の両手をつかんで踏ん張っても「こうやって刀を構えて前に出て行く気持ちで」とズンズンと吹き飛ばされそうになる。
Mさんも先生の両手をがっちり抑えるも、あっという間に畳2枚分くらい後退。
Mさんの筋力をもってしても、抑えられない。
やっぱり、力じゃないんだと思いました。
「先生の圧がすごい」とMさん。
技をかける時のT先生は堅くて重くて速い何かの塊のようです。
誘い込んでの両手取り四方投げ(裏)
普通の片手持ち四方投げと同じように相手の手をとり、相手から離れた足で相手の表側に一歩入り、転身して誘い込んでから、相手の背後に入って投げる。四方投げは会得したつもりだったけど、少し違う要素が入ると混乱します。
受けのK君が技をかけやすい位置に動いてくれるから、なんとか投げることができているだけ。
「腕の力が入り過ぎているのと、手の位置が左右に振れています。」
技の形ばかり追うと、一番大事な基本がおろそかに。難しいです。
片手取り呼吸投げ
相手に並ぶように転換して、相手の手を切る。切った相手の手を(つかまれていなかった方の手で)持ち、もう一方の腕で相手の体をしっかりと上にのばし、お腹で相手にぶつかるようにしながら投げる(後ろ受け身)
相手を持っている下の手と上の腕が大きく広がるようにする。
呼吸投げも、天地投げと同じように下の手が大事。
投げの動作をする上の腕ばかり気にしがちだけど、下の腕がしっかり利いているからこそ、投げられる。
片手取り呼吸投げ
相手の手を切り、上に腕を伸ばす代わりに相手の脇の下に腕を差し込み、お腹から前に出るようにして投げる(前受け身)Wさんは以前の道場でこの技を沢山稽古したということで、よどみなく動きます。
肘を逆側から攻めるように腕を差し込むので、肘を守るために自ら受け身を取りたくなります。
なるほど、だから投げられるわけですね。
最後に
「正中線を意識して」「左右に振れない」など、いつも同じことを注意されます。出来の悪い後輩ですが、見捨てずに同じことを辛抱強く教えてくださる先輩方に感謝です。
早く出来るようになりたいです。