今日の稽古のテーマは「相手をのばす」でした。
相手の体をのばす
正面打ちしてくる相手の体を思い切り上にのばす練習をしました。技の形をなぞるのではなく、応用力をつけるために、まずは相手の体をしっかりのばすことを心掛ける。
相手をのばすことが出来れば、後はどんな風にでも動けるそうです。
①②③の3パターンを練習しました。
酔っぱらい風のセリフは、力み過ぎないように、私が心の中でイメージしたものです。
①相手の体をのばしてから、落とす練習
相手の力を上方面に誘導し、のばしきったところで、一緒に座るように、すっと体を落とす。体を思い切りのばされているので、それだけで崩れます。大きい人と組むと、相手をのばさなければいけないのに、自分もつま先立ち・背伸びして不安定になってしまうので、要注意。
自分の体は安定させつつ、相手をのばしきるのが難しい。
②相手の体を上にのばし、相手の腕の下に体をくぐらせる練習
酔っぱらいを肩で支えるような状態。「この状態で、一緒に動く」「左右にも行けるし、前後にも行ける。すっと一緒に座って、自分が後ろに抜けて相手の腕押さえれば、皆さんのよく知っている一教になる」とT先生。
「技の形だけやったって、それは効かない。相手の腕をひねろう…じゃなく、まず、相手の体を思い切りのばしてやる。それが出来ると対応力がつく」
「手を持って、足を出して」などの技よりも、こういう感覚的な稽古は難しいです。
自分の動きが正しいのか、正しくないのかが見えにくく、悩ましい。
③相手の体を上にのばし、寄り掛かるようにして投げる練習
相手の体を思い切り上にのばし切り、相手に寄り掛かるように、自分のお腹から前に出て投げる。お腹で動く。腕で投げようとしない。
大きく円を描くように、相手を誘い込んで、伸ばし切ってから投げる。
お見本のT先生の動きは大きな波のよう。
大きく足や腕を動かしているのに安定していて、途切れずに動き続けるのに最後はぴたっと決まる。
少しでも近付きたいけど、先生の動きは一部だけ切り取ってもダメで、丸ごとで完成形。
会得する前に寿命が尽きてしまいそう。
週1の稽古でそれを望むこと自体が不遜なんですけどね。
その他の稽古内容
片手持ち小手返し
持たれた手を内側に回転させ、持っている相手の手が少し浮いたところで、持たれていない方の自分の手を上から滑らせて、相手の手を切る。今まで持たれていた手で、相手の手首を持ち、相手の動きに合わせて、指を下方向に握り込むようにしてを投げる。
倒れた相手の腕を引っ張るのではなく、相手に近付いて畳の上にうつ伏せにさせる。
相手の腕の付け根を抑えて動けないようにし、アキレス腱伸ばしのような形にした自分の膝(相手から遠い方の足)に相手の手首をつけて、ジワジワとアキレス腱伸ばしをして、極める。
少しでも腕の付け根を抑えた手が緩むと、Fさんは簡単に起き上がってきます。
倒したと思ったゾンビが復活する映画を思い出しました。 関節が柔らかくて驚きました。
飛び受け身、色々アドバイスをいただくも、やはり難しい。
「手を持たれたままだと怖いよね」と投げの時に手を放してもらうと、受け身は取りやすい。
手が固定されていると、体が固まってしまいます。
手を持たれた時は、遠くに飛べないから、小さく近くに飛ぶ。
取りの動きにすーっとついて行って、動きを止めずにポンと受け身する。
Uさんにも「手をつないで散歩して、ポンと水たまりを飛び越えるイメージ」と言われたのを思い出します。
なるほどなるほど、と思うのだけど、体がついて行きません。
困ったものです。
片手持ち四方投げ
片手を取りに来た相手の動きに合わせて、自分の動きを止めずに投げる練習をしました。稽古のお土産
肩の軽い筋肉痛最後に
Tさんが道子のブログを読んでくださったそうです。「前受け身で頭を打つって書いてたけど」頭を打つのは、本来あり得ないし、危険。
受け身の軌道がズレている可能性があるので、畳の縁を目印にして、まっすぐ受け身をとるように意識するといい、と教えていただきました。
「手、腕、肩、背中と斜めにつけるのに、まっすぐ軌道を描くのが、合気道の受け身の不思議なところだけどね。」
そうなんですよ!不思議です。
Tさんを含め、大学の合気道部で鍛えられた先輩方は、どんな時でも美しい受け身を取ります。
練習の回数が桁違いで、体に叩きこまれているのでしょう。
大人から始めても、稽古熱心な方は上手です。
でも、私の年齢でやみくもに稽古回数増やすと、体壊しそうで怖い。
焦らず少しずつやります。