合気道は一撃必殺
合気道は試合がありません。(試合をする流派もあります。)その理由は「一撃必殺だから」と先輩。
確かに、そぎ落とされた部分について聞くと、技の苛烈さが分かります。
例えば正面打ち入り身投げ。
<稽古では>
(1)攻撃してきた相手の背後に入り身する。
相手の首を持つ。
<戦だったら>
(1)入り身して、相手の首の後ろを刀で斬る←え、勝負終わってない?!
<稽古では>
(2)相手の首を持ち、相手の勢いを誘導して崩す。
<戦だったら>
(2)相手を前に崩しながら顔に膝蹴り、そのまま地面に叩きつける←いや、完全に終わってるでしょ。
<稽古では>
(3)起き上がってきた相手を投げる。
<戦だったら>
(3)反動で跳ね返ってきたら、今度は後頭部を地面に叩きつける←もうすでに終わってるよね…
こんな技をかけられたら、命がいくつあっても足りません。
試合など出来る訳がありません。
だから子どもも女性も高齢者も、安心して稽古できます。
先輩「合気道は一撃必殺。だから試合がないんだよね。」
「何のために稽古すると思う?相手に反省を促すため。攻撃してきたね~困ったお人だね~ちょっとだけおさえるよ。反省した?って感じでね」
攻撃してきた相手も、自分自身も無傷のまま、争いを終わらせる。
いつでも相手に引導を渡せる状態にもかかわらず、大きな博愛の精神で相手に接する。
それが合気道の良さだと思いました。
相手よりも数段上の実力がないと、実際は上手くいかないと思いますが。
まずは稽古ですね。
ここから下は
本日の稽古内容
一教運動
お互いに相半身で腕を合わせての一教運動。自分の体重を相手に伝える練習。
まっすぐよりも、円の軌跡を描いた方がやりやすい、とのこと。
正面打ち第一教
相手に対してまっすぐに入るのではなく、 ちょっとだけ斜めに入る。相手の手を切り下ろす。
自分の腕は曲げない。
軽く伸ばした状態で、相手の肩が自分のお腹の前に来るようにする。
そして後ろ足を踏み出しながら、相手の頭方向に崩していく。
片手持ちのストレッチ5種
- 上
- 横
- 下
- 二教
- 回転投げ
ガッチリ持たれた状態でストレッチ5種
上…上には動かせないので、入り身しつつ腕を下(自分のお腹の前)に持ってきて相手を崩してから、腕を上にあげる(側面に入っての呼吸投げの形)横…しっかり転換。
下…相手の顔に下から当身を入れて崩して、隅落としの形。
二教…持たれた自分の腕の力を抜き、動きながら二教をかける。この時、受けも棒立ちにならず、相手にお腹を向けるように動く。
回転投げ…相手の顔に当身を入れながら動く。相手から離れない。投げの時には自分の体が相手の脇に入り込んでいる。
これらを覚えておけば、審査時に「片手持ち自由」と言われても、すぐに5種類は出来るよ、とのこと。
片手持ち第二教
1級くらいになったら、止まって相手の手を二教にとるのではなく、流れるような動きの中でとるべきだそう(冷や汗)片手持ち第三教
(表) つかんでいる相手の手に自分の体重をのせて崩す→ 一教でおさえる(裏) 相手の手に自分の手刀を外側から回してかけながら外す→ 裏に入る
と、最初の段階から(表)(裏)で違う気がします。
相手を畳に崩す時の腕のかけ方で悩みました。
(表) 足を踏み出しながら相手の腕を振り下ろし、自分が相手の前に出て、相手の頭方向に崩す。
(裏) 相手の後ろに入って、下方向へ螺旋を描くように崩す。
「腕の持ち替えは、必要最小限にすること。無駄にあっちこっち持ち替えると、分かってないと思われるよ」
図星です。
迷いに迷って、何回も持ち替えました(脂汗)
片手持ち四方投げ
踏み込みが中途半端。大きく1歩踏み出して技をかけること。
振りかぶって投げる、その直前までは絶対途中で動きを止めない。
相手の体勢を完全に崩していなければ、引き倒されてしまう。
投げた後、相手に反撃されない裏技を教えてもらいました。
相手の手を畳につけ、肘の上に自分の膝をのせる。
相手の肘を相手の顔に押し付けるようにしながら、持っている相手の手を引き上げると、完全に極まる(かなり痛かった)
普通の残心だと、相手の体格によっては、顔面パンチが届いてしまうが、この極め方だったらパンチ出せない。
横面打ち四方投げ
(表) 相手が打ってくるのに合わせて、自分の体を斜めにしながら相手のこめかみを手刀で打つ。(裏) 初動が遅れて打ち込みをかわせそうになかったら、ヘルメットをかぶるようにして、相手のふところに飛び込む。
外側の腕を相手の腕に滑らせて手をとり、四方投げ。
両手取り呼吸投げ
相手に両手を取られるまで待たない。一緒に動く。
前方向ではなく、ふっと沈むようにして投げる。
天地投げ
(表) 大きく外側の足を踏み出しながら、下の腕を張る。ここで崩しておく。
上の手の親指を相手に向けるようにして投げ下ろす。
(裏) 円の動きが大事。
相手を誘い込む(小さい円)と崩す(大きい円)。
す~っと誘い込んでから、大きく足を後ろに1歩引いて、下の腕を張りながら、上の腕を脇をあけないように上げて崩す。
逆半身片手持ち呼吸投げ
相手の脇の下をくぐってから投げるやり方(前受け身)持たれた腕は伸ばしたまま、相手のテンションを保ち、その腕(脇)の下をくぐる。今度はその接点に自分の体重を伝えて投げる(前受け身)
稽古のお土産
痛めなかった指稽古時は靭帯痛めている人差し指を、中指と一緒にテーピングぐるぐる巻きにして、保護しています。
今日、テープを忘れたけど、上手な人ばかりなので、指は無事でした。
良かったです。忘れたから稽古をやめるという選択肢はない。