残心(残身)
合気道では「残心(残身)」と言って、技をかけ終わった後も油断せず、相手の反撃に備えます。「相手を投げた後、気を抜かない。こうやって、相手を制する」とT先生。
相手が起き上がってくる瞬間に、すっと相手に対して一歩踏み出しつつ(踏み出さない時もある)相手の顔に手刀を向ける。
初めての時、驚いて、ひっくり返った。
激しく詰め寄られているわけではない。
逆に、傍からすると静かな感じに見えると思う。
でも、起き上がろうとした瞬間にバッと手刀の先を向けられると、それ以上動けない。
後退するしかできない。
なんだろう。
あの、静かで鋭くて重たい圧力。
例え武器を隠し持っていても、それを使う間もなく制圧されそう←卑怯者の発想。
「あの圧はすごい。どうすれば先生みたいに出来る?」とお互い首をひねりながら、練習しました。
相手の初動の瞬間?それとも、気を抜いた瞬間に切り込んでいる?
だからあんなに圧倒されるのだろうか。
でも、互いに練習してみても同じようにできない。
先生の場合は、自分を突き抜けて後ろまで差し込まれてるような圧迫感がある。
この見取りの時
「受けも、クルクルと後ろ受け身で回る人がいるけど、あれは武道的には避けた方がいい。」
「相手に背中を向けた瞬間、攻撃されるよ。のしかかってください、と言わんばかりでしょ。」
「こんな風にね」とババッと受けに向かって踏み込む先生。
迫力。見えていても、怖いな。
演武でくるっと回るのカッコいいなぁと思っていたけど、武道的には相手から目を離さない状態を保つのが大事なんだ。
そう言えば、礼をする時、頭下げながらも相手から目を離さないって教わった。
相手がいつ攻撃してきても、対応できる状態を保つということですね。
ここから下は
本日の稽古内容
側面に入っての呼吸投げ
自分の腕は中心線=自分のお腹の前にあるように。腕は曲げずに相手の方に切り上げる。
もう片腕も同様に伸ばしておくと、バランス取りやすく伸ばす感覚もつかみやすい。
相手が自分のお腹の前にくっついてる状態で一緒に動けるように。
一緒に動いて、そこからすっと座って相手を崩す。
木刀を自分の前に振り下ろすのと同じで、相手を自分のお腹の正面で扱う。
必然的に最後、投げた後も相手の方を向いているはず。
片手持ち四方投げ
片手取り呼吸投げ
つかまれた手を返しながら(手の平上向き→下向き)自分のお腹の前に固定する。そうすると相手は肘が逆向きになり、少し仰け反る感じになる。
そのまま、相手の進む方向を空けるように転換して投げる。
片手取り呼吸投げ
手を取られたら、外側に転換してから、相手のお腹側に入りつつ相手の肘を持つ。そのまま座り込むと投げになる(飛び受け身)
半身半立ち呼吸法
ひとりが正座して、受けは立った状態でその両腕をつかみ、左右に投げられる。受けは姿勢を良くして力を抜き、相手に体重を預けるようにして自然に投げられる。
私は最初に右側に投げられる時に失敗。
肩と頭を思い切り打ってしまった。
そうしたら、怖くて投げられる時に体を捻じってしまい、その後の右側はすべて失敗。
久しぶりに右肩にあざが出来た。
失敗→痛い→怖い→変に力む→失敗、の悪循環。
左側はそれなりに出来たのに、「怖い」と思ってしまった右は全滅。
稽古のお土産
右肩の打撲・あざ怖がるとまた失敗して痛くなると分かっていても、腰が引けちゃう。