ハロウィンの話題になった時「いつも道着きてるから、充分だよ」と言っている人がいました。
道着は仮装?コスプレ?
道着は非日常的な格好です。道着や袴で生活している人はほとんど見ません。
プロの武道家や先生の中には、いらっしゃるのかな?
ハロウィンは、非日常的な格好をして「自分ではない誰か」「自分ではない他、仮のキャラ」になることが多いです。
「他の誰か」になって日常をつかの間忘れ、気分転換して楽しむ。
とは言え、道着は仮装やコスプレとは違う気がします。
道着はスイッチ
道着に関しては「自分ではない誰か」ではなく、日常の雑事から解放された「素の自分」に戻るスイッチのようなもの。肩書も学歴も地位も年齢も性別も、どんな家庭環境かも全く関係ない。
ただ、個人としての存在だけを道着に包んで、お互いに稽古します。
道場で道着に着替えると「さあ、やるぞぉ」と気合が入ります。
道着の硬さが「背筋伸ばそうね」と促してくれる。
帯をキュッとしめると、心も身体もシャキン!
ここからは、自分の心身・組んでくれる相手と向き合う時間です。
見取りの時は、先生と受けの一挙一動、言葉のひとつひとつに集中。
見ること聞くことだけに徹すればいい。
シンプル。
澄み切った清々しい気持ちになります。
聞きながら「ごもっともです。しかし現状では…」と話に 強引に 割り込むタイミングを計る必要もない。
日常の雑事や考え事も忘却の彼方。
技を覚えて、少しでも上手くなりたいと必死ですもん。
それ以外のことなぞ、考える余裕はありません。
心を無(真っ白)にして、純粋に稽古に取り組むためのスイッチ。
だから道着は白いのかも知れません。