Nyさんが手首を痛めていました。
4級審査に向けて、熱心に稽古していたので、心配です。
3連休初日「痛めたかな?」2日目「やっぱり痛めてるかも?」と思いつつも稽古して、3日目に車のハンドルを回した瞬間「痛い!」となったそうです。
そんなにハンドル重いの⁈…ではなく、蓄積されたダメージのせいだろうな。
関節の痛み
よく「金属疲労」って言いますよね。小さな力でも、長期間にわたり繰り返し受けると損傷する現象。
人間の体でも同じことが起きると思います。
特に大人世代は回復に時間がかかりますから…。
審査前は一教~五教を全部通したり、固め技の練習が多くなります。
ずっと固め技をやっていると、やはり関節は辛い。
私のように硬い人は尚更です。
ダメージ蓄積を避けるには
ダメージが蓄積しないように稽古する方法を考えてみた。対策(稽古前)
まずは「体力つけることと、ウォーミングアップが大事」と腰越のK先生。稽古前に皆でやる準備運動だけでは、実は不十分だそう。
「朝風呂して温めたり、しっかり柔軟をやり込んだりウォーミングアップして、毎日6時間以上稽古したな。若かったなあ」と遠い目。
6時間は無理だけど、ウォーミングアップの大切さは、胸に刻んでおこう。
慌てて稽古に向かう、なんてことにならないようにしよう。
対策(稽古中)
いつも先輩方が仰る、安全な練習方法を守るのが大前提。受ける側も自分自身を守るよう気を付けます。
- 投げ技は、自分の体の安全を図って受けをとる
- 四方投げは投げられる時、腕が自分の肩・耳から離れないようにする
- 小手返しは、人によって色んな方向に捻られるので、手首を守って受けをとる。
- 四方投げ・小手返しでは、指同士をくっつけて指先を丸め、畳にぶつからないようにする
- 十字絡みなど、肘を逆に極める技も、タイミング合わせて受けをとる
固め技は投げ技と違って逃げられないので、
- 取りは、ゆっくりジワジワと極める
- 受けは、大きく畳を叩いて取りに知らせる
固め技が続いて、関節が心配な時の私は、こんな感じ。
- 上手い人かゆっくり優しく極めてくれる人と組む
- キツめ、速いテンポで極める人と続けて組まない
私は受けやタップが早過ぎて「もう少し技を味わうように」と言われました。
ギリギリまで粘ると、相手の技の効きどころも分かります。
関節も前に比べれば、少し柔らかくなりました。
自分の状態と相手の掛け方をみながら、受ける必要があります。
「関節のストレッチ」と「関節の破壊」は似て非なるものです。
この極めは「危険」か「危険ではない」のか、分かってきた気がします。
痛みよりも、相手の極め方を見て「あ、それはやめて」と思う感じです。
始めたばかりの方へ
合気道を始めたばかり、特に大人世代で関節硬い・四十肩五十肩経験者…という方は、慣れるまでは無理せず、早目に畳を叩きましょう。有段者や先生だと「もうちょっと我慢して」と言われる時も。
でもそれは、長年の経験と熟練で、分かった上でやっているので、安心してください。
先生の極めなぞ、超絶MAX悶絶レベルの痛み(笑)ですが、関節壊れないです。
しばらくの間ジンジンするのは想定内。
先生に極めてもらった余韻を楽しみましょう!
私はノーマルです!念のため。
休む勇気
痛みがある時は、体を休める=稽古を休む勇気を持つことも必要。これがいちばん大事なことかも。
(指の靭帯損傷しながら稽古した私もエラソーなことは言えないが。)
本格的に傷めると回復に時間が掛かるので、その前の段階でとめたい。
私も、相手の体を痛めない、正しい技をかけるよう心掛けます。
ここから下は
本日の稽古内容
座技正面打ち一教
A.K.I.では一教(表)は相手のお腹を蹴り込むように、内側の足で一歩目を出す。でも、動作が遅れて間に合わなかったら、外側の足で一歩目を出さないと、相手を崩せない。
臨機応変に動く。
座技正面打ち二教
(表)肘の辺りをおさえてる手で、手首方向に筋?を動かすと、すぐ極まる。手側を持っている手を捻じらなくても、これだけで効く。
こんな極め方あるんだ、と初めて知る。
「これ、前にT先生に教えていただいたんだ」とUさん。
うちの先生なのに、私は教えていただいたことない!ズルい(笑)
手首がとても柔らかくて「う~ん、効かないな」タイプの人に今度かけてみよう。
(裏) 二教を肩口に当てた時は、脇をしっかり締めて極める。
最後の極めは肘が特に極まる感じ。
座技正面打ち三教
(表) 相手の腕を押し出すのではなくて、相手の体を伸ばす。例えば、打ち込みに対して動かずに、下方向から相手の腕を伸ばし、もう片手で下から顔に当身を入れてのけぞらせ、腕を切り下して崩すこともできる。
相手の肩口はしっかり畳あるいは自分の膝までおさえる。
その上で、三教にとる。
曲がっている相手の肘より後ろの位置に、三教とった手がこないと、相手は体勢立て直せる。
相手の肘より後ろに三教をすると、相手はグラリと後ろにバランスを崩す。
その瞬間に外側の足から1歩で相手の前に転換しながら出て、相手の肩口に重みをかけながら、畳に下ろしていく。
最後の極めは、二教が肘なら、三教は肩周りが特に極まる感じ。
相手の伸ばしている腕をギアに見立て、相手の頭方向にゆっくり倒すイメージ。
片手持ち四方投げ
(表) 相手にがっちり持たれた時。外側の足で小さく1歩目、内側の足で大きく相手の前に踏み込みながら、持たれた手を内側に返し、肘で相手の肘を下からひっくり返すように持ち上げて、その下に自分が入るつもりで。
片手持ち小手返し
(裏) 相手から離れない。背中合わせになってから動く時に、離れすぎている。
片手持ち入り身投げ
なるべく、自分に有利な場所で相手に手を取らせる。相手が取りに来ると同時に腕を少し上げて、上の位置で取らせると動きやすい。
(表) 間に合わなかったら、持たれた手はそのままにして、入り身する。
親指を自分の顔の前から上へと動かすと、腕は持ち上げられる。
ぴったりくっ付き、相手の腕を下方向からマフラーのつもりで巻き上げながら、その場で回転する。
この回転軸が狭ければ狭いほど、相手は崩れやすい。
(足を踏みかえながら回らず、その場で回る)
(裏) 相手の後ろに入り身したら、ぴったりくっ付く。
相手と場所を入れ替わるようにすると、相手は支えを失って崩れる。
起き上がってきたところを、投げる。
横面打ち四方投げ
(表) 転身しながら、相手の腕を最後まで振り下ろさせてから取り、四方投げ。(裏) 相手の懐に飛び込んで、下方向から腕を制すると同時に顔に当身。
そこから相手の腕を下におろして取り、四方投げ。
間違えて、腕をクロスさせて上から取りそうになるので注意。
横面打ち小手返し
(表) 大きく転身せずに、必要最小限の動きでかわすやり方。相手に対して垂直に、畳の線に対して両つま先がつくように、横向きになり、相手に手刀を伸ばす。
この時、上半身も必ず相手に対して垂直になるように。
そうすれば、斬られない。
線の上で、片手を仮想受けに対して伸ばし、体は真横にする、というのを自主練しておく
といい。
天地投げ
(裏) 特に天(上)の腕は、自分の前から離さない。親指が自分の顔の前を通っていくくらいの気持ちで、脇をしめた状態で上げていく。