自分なりの合気道
合気道のいいところは、自分なりの合気道が可能なこと、とSYさん。「道子さんも、女性であり、小柄な体に合う、自分自身の合気道を創り上げるといいよ。普段の稽古の時から、意識してみて。」
「無い物ねだりで、手足長くて力強い男性の技に憧れちゃうんですよね…」と本音を吐露する私。
「体が違うから、その人と同じことは出来ないよね。でも、工夫次第で、そういう人相手でも効かせられる技を出来る様になるのが、合気道のいいところなんだ。」
力に頼らない技が上手な先輩も見習いたい。
うちの会は相手を誘い込むやり方重視だし、他道場との合同稽古の機会が多い。
A.K.I.の道場で学べて良かったと思う。
体が小さくていいことは、自分より大きな相手に思いっきり技をかけられることかな。
力が強い人は、稽古相手に怪我させないように、いつも力を制御している気がする。
それに、崩したのが、力か技か、分かりにくい時があると思う。
私の場合、ほとんどの相手が自分より大きい。
力尽くで崩すのは無理。
きちんと動けて初めて崩せるから、出来ているか出来ていないか、すぐ分かる。
護身術講座
片手持ち小手返しの練習でSYさんと組んだら、護身術講座になった。「その場でつかまれた手を切り放そうとする間に、殴られたり蹴られたりするかも知れないよね。」
まずは攻撃されない位置、相手の横(外側)に入り身転換。
腕の力を抜いて、持たれた接点がピン留めされてる気持ちで、そこを支点に体だけ移動する。
(そうは言っても、持たれてる腕部分は曲がらないから、無理じゃん!と思ったけど、肘から先のその腕ごと動いていいみたいだ。多分。)
このピン留め部分をニュートラルにすること。
相手を押したり引いたりしようとすると、すぐに気付かれて反応される。
動こうとした時に、持たれている手首部分に痛みを感じる・動けない=ニュートラルになっていない・自分の腕に力が入っている、ということ。
このニュートラル状態、自分では出来ないけど、受けになるとよく分かる。
取りの腕をギュッとつかんでいるはずなのに、手の中が急に頼りなく、つかんでないような感じになる。
あれ?と思っている内に、取りが移動して投げられる。
ニュートラルに保つと、相手に気付かれずに、こちらの有利な状態に持っていける。
相手の横に入ったら、すうっと腕を木刀のように振りかぶる。
自分のお腹の前→顔の前と、中心線を通ること、脇をあけないこと。
後ろに下がりながら、相手の手首をつかみ、持たれていた手は滑らせつつ、相手の小手を決めて投げる。
「ニュートラル状態にすると、相手は手をずっとつかんだままになる。
だから、その手では攻撃してこない。
もう片手で殴ろうとしても、振りかぶったこちらの腕でガードできるので、大丈夫。」
「逆にこちらは相手の横→後ろに入っているので、相手の顔や後頭部に当身や蹴りし放題だよね。」
護身術というより、ケンカ講座になってきた(笑)
ニュートラル状態のままだと、相手はこちらの手をつかんだままなので、最後もそこから手を滑らせるように外して、小手を持つ。
バッと力入れて手を外すと「お?何してくるんだ?」となるけど、すうっと滑らせると、相手も反応しにくい。
相手が意図しない内にずっと握ったままになってる、これが「結び」なのかな。
そのためにはニュートラル状態を保たなければ。
ニュートラル状態にするためには、自分の腕の力を抜かなければ。
むむむ。難しい。
ここから下は
本日の稽古内容
座技正面打ち一教
半身で構え、木刀の振りかぶりのように両腕を頭上にあげる。脇は開けない。
(表) 相手の打ち込みを頭上に行かせて、もう片手で下から顎に当身。
崩れたところで腕を手刀で切り下ろしながら、前へ進む。
座技正面打ち二教
半身ではなく、真っ直ぐ正面を向いて構えるやり方。裏)相手の腕を持ち、相手の後ろに入って転換。
軸足をきちんと定めて、ブレないようにする。
二教にとって自分の肩口に当て、相手に体ごと寄ると、相手が起き上がるので、二教を決める。
座技正面打ち三教
相手の肘を持ち、相手の頭にぶつけるように切り下ろして崩す。相手の肩をしっかり落とした状態で三教に取る。
相手の肘が90度くらいになるようにする。
自分のお腹を相手に向ける。
相手が(痛みから逃げ)自分より下がったら、腕を振り下ろしつつ、外側の足で前に踏み出し、崩す。
最後の極めは、相手の肘を支点にぐるっと頭方向に回す感じ。
(裏) 三教に持っていた下の手を外す。
三教の上の手で、相手の腰につけるようにしながら、大きく背後に入って崩す。
座技正面打ち四教
しっかり一教を決めた状態で、相手の腕を四教にとる。木刀のように振りかぶり、振り下ろす。
この時、両手をギュッと絞る。
「木刀を振り下ろした時、最後にギュッとこうやって絞って止めるでしょ?それと同じ」
(表) ギュッと絞った時に、ちょうど相手の脈部に自分の人差し指の付け根が当たるようにする。
両膝をつき、座った状態の半身になる。
前膝に重心かけながら、人差し指の付け根に全体重がのるようにする。
(裏) 袈裟斬りのように振り下ろしながら、後ろに入って崩す。
座技横面打ち五教
きちんと跪座して、下方向から打ち込みを制する。上から相手の手首をつかむ。
このつかんだ手は最後まで離さない。
一教で崩す。
一教と同じく、相手の腕をなるべく上方向へ置く。
相手の肘を持ち上げて、90度以下まで曲げさせる。
肘を上から圧迫して、武器を手放させる。
片手持ち入り身投げ
(表) 相手のお腹を側は踏み込みながら、首を持ち、相手の腕を下から斜め上にマフラー巻き上げるようにしながら投げる。(裏) つかんできた相手の手を切り離す時、腕を真っ直ぐ伸ばして、相手のバランスを崩す。
後ろに入る。
相手を自分に引き寄せつつ、少し下がる。
相手と場所を入れ替わるように、前足を後ろに引きながら回る。
相手が崩れた時、相手の前にある自分の足は立て膝、もう片足は膝ついてる状態。
立ち上がりながら相手を誘導し、後ろ足を軸に回り、相手が自分の脇に入り込んできたところで、お腹ぶつけるようにして投げる。
天地投げ
(表) 下がらない。 相手とすれ違うつもりで前へ出る。(裏) 軸足をしっかり定め、回りながら誘い込む。