今日は教わったことは、処世術にも通じると思いました。
「下から上」と「察すること」
下から上
「下から上だよ」と先生が何回も仰った。座技呼吸法の説明。
「横方向に相手を押さない。相手の足元からひっくり返す気持ちで、下から上方向へ。」
横面打ちの対応。
「まず下から摺り上げるように相手に当たっていく。相手の内側に入り込むようにして、横面打ちをおさえる。」
「上から相手に当たらない。社会と同じだよね。上からではなく、下から当たる。」
「社会と同じ」…先生ご自身の佇まいだ。
T先生はとってもエライ先生なのに、全然偉ぶらない。
「上から目線」とこんなに無縁な先生も珍しい。
「実るほど頭を垂れる稲穂かな」という諺を地で行く。
以前に、短刀を持っての横面打ちで
「上からパーンと叩き落とすと、相手の腕がその反動で下から自分の脇に入る。そういう止め方はしないよ」というのがあった。
上から当たると、下から刺される…。
「下から」は恨みを買わない、下剋上されない処世術にも通じるかも?
察すること
「相手につかまれたら、終わり。そうなったら、体の大きい方が勝つに決まってるよね。」「相手に『つかまれる』んじゃなくて『つかませる』ようにしないとね。」
ぼ~っとしてたらダメ、の例として、電車内の不審者のお話。
「『あ、この人ヤバいな』と察して、離れるのが大事だよね。」
それと同じで、つかまれる前に察して、自分から動く。
片手取り呼吸投げ
相手が腕を取りに来たら、肘を畳みながら相手と並ぶ。腕に力入れない。
相手と一緒に進み、沈み込む(前受け身)
腕を伸ばして差し出し、相手が近付くにつれ肘を畳むとやりやすい。
お腹で相手にぶつかるくらいでもいい。
ここから下は
本日の稽古内容
座技正面打ち一教
抑えは、相手の腕を上げさせて、膝で腕・脇をしっかり抑える。相手の頭に自分のお腹が向くように。
審査で焦りやすいので、しっかり抑えることを心掛ける。
正面打ち一教
裏で螺旋を描くように相手を下方向に崩すのが、うまくいかない。ギクシャクする。
正面打ち三教
自分で技かけることは出来る。言葉での説明・背後にいる相手にアドバイスすることができない。
難しい。
片手持ち呼吸投げ
入り身転換で相手と並ぶ。腕を螺旋に内側に回しながら、前へ投げる(前受け身)
片手持ち回転投げ
相手が取りに来たら、入り身転換して並び、向き直りながら当て身入れて、脇をくぐる。この時、相手の腕に張りを持たせる。
くぐったら、持たれた手を自分の太腿に固定して、後ろに大きく下がって相手を崩す。
頭を下げさせる。
持たれた腕を一旦外して相手の手首を握る、という持ち替えをしない。
相手のお尻の後ろに前足で大きく踏み込みながら、相手と場所を入れ替わるようにして投げる。
腕で放り投げるのではなくて、遠心力を利用する。
横面打ち一教
下方向から摺り上げるように、相手の懐に入る。足は逆半身の状態。
腕をバッテンにして差し込み、切り下ろして一教。
横面打ち四方投げ
下から摺り上げるようしながら、相手のお腹側へ踏み込む。足は相半身の状態。
相手と場所を入れ替わるように「体を開く」
この「体を開く」というのが、今ひとつ分からなかった…。
でも、先生がまっすぐ相手のいた場所に入って入れ替わったのは分かった。
相手が前のめりになって体勢崩す。
ここまでがしっかり出来ると、四方投げも小手返しも出来る。
投げ急がず、相手を崩すこと。