昇段審査の受け心得~正しくしっかりと攻める

2021.9.26 2021.11.17

昇段審査の受け心得

今度の昇段審査の受けを頼まれました。

受けはいつもやってるから大丈夫と思ったけど … ちゃんと出来てないのが分かりました。

審査までに改善しなくては!


先生や先輩方の助言と気付いたことを以下にまとめます。

正しい形でしっかりと攻めるべし

徒手も武器も、相手に届くように打つ・突くのが大事。

太刀・杖

三段審査から出題される武器取り。

私は当たるのが怖くて、無意識に相手をよけて攻めてました。


昇段審査、太刀取りの受け、正面打ち

太刀取りの正面打ち

太刀取りの正面打ち

太刀取り、正面打ち、入り身

でも、取りは表・裏のどちらにも入り身する可能性があります。

私がよけた方に入り身したら当たってしまい、逆に危ない。


受けの役割は、きちんと狙うことです。

「えいっ!」っと気合をこめて、相手に届くように打ち込み、突くのが大事。

中段突きは相手のみぞおち、正面は額、横面はこめかみをしっかり打つ。


相手が最初にいたところを狙い、動き始めた相手を追いかけない。

正面打ち・横面打ち・突き

先輩の受けは、カッコよくて、美しささえ感じます。

相手から距離を取り、腰の高さを一定に保って大きい歩幅で近付く。

間合いに入ったら、一挙動で打ち込む・突く。


攻めてくる力と勢いを生かすのが、合気道の技。

取りがきちんと技を掛けられるように、しっかりと攻める。

攻める気持ちを持つ

ずっと攻め続ける気持ちを保つ。

形だけになっていて、これが意外と出来てない。

片手取り・諸手取り・両手取り

片手持ち・諸手取りは相手の正面ではなく、斜めから近付いて持つ。

本気なら、反撃されない位置から攻めるはず。

攻撃する時に、相手の真正面に立っていたら、がら空きの顔やお腹に当身や蹴りをもらってしまう。


可能な限り取りの手をつかみ続ける。

相手に武器を使われないよう抑えるのが、この取り方の由来。

手を離したら斬られてしまう。


接点 = 繋がりを保つということかな。

勝手に離すと、技は成り立たない。

合気道では攻撃をやめた相手に技は掛けませぬ…な~んて、審査時に言えないだろうし。

正面打ち・横面打ち

打ち込みも同じで、反撃に備えながら、攻める。

自分の中心線を通って額の前で振りかぶる。

自分の正面を守りつつ攻める。


横面打ちの時 平手打ちみたいに 横に大きく振りかぶるのはNG。

正面打ちと同じ軌道で額の前で振りかぶり、そこから手刀を外側に傾け、こめかみを狙って打つ。


打った後も、攻める気持ちを切らさない。

打ち込みを抑えられても、可能な限り相手に体 (お腹) を向けておく。

相手から目を反らしたら、何かされても対応できないから。


一教で、腕を持たれた瞬間にクルッと後ろ向く人がいる。

背中がら空きで無防備だから、癖になってるなら直した方がいい。

一教 (表) も掛けにくいので、審査時は特に相手に嫌がられると思う。

胸取り・肩取り・後ろ両肩取り・後ろ両手取り

これらは特に、受けが手を離してしまうと技が成立しない。

可能な限り、しっかりとつかんでおく。


後ろ両手取りは、まず相手が出している腕の手首を手刀で斬り下ろしながらつかむ。

大回りせず背後に回って、もう片手を手刀で抑えに行く。

それから、手首をつかむ。


手刀で後ろから行かないと、反転する技の場合は相手の体に当たって突き指する。

しかも数本一緒にかなりひどく突き指する ← 痛いし、治るのに時間かかる。経験者より…。

太刀

太刀で突く時は、右手の親指が上を向くように突き出す。
最後に太刀が更にのびて、相手の体をえぐれるように。

袈裟斬りは、真っすぐ振りかぶってから、横から斬る。
徒手の横面打ちと同じで、相手の攻撃から自分の中心線を守るのと、攻撃の動線を気取られないため。

短刀

短刀は突きは刃が上向き、横面は刃が外向きになる様に持つ。
相手に最大限のダメージを与えられる刃の向きと覚えておく。怖っ

短刀で攻める時は、構えない。
構えると、相手は「短刀があるな」と気が付いてしまう。
間合いを詰めて、自分の背後から振りだすと同時に突くか横面。

相手の技を邪魔しない

技に対して踏ん張ったり、抵抗しない。

技を邪魔しない=自分自身を守ることになる。
逆らうと自分自身に跳ね返って、余計に痛くなるし、怪我をする。
流れを読んで、自分を守るために受け身を取る。

技が極まったら、我慢せず畳を叩く。
うちの道場では、畳タップした後もグイグイやる人は ほとんど いないけど、そうだったら、完全に極まる前にタップした方が安全。

四方投げ・小手返しなど、投げ固め技は要注意。
投げの時点で、すでに関節が極まるから。

力ある人の、強め速めの投げ固め技はかなり怖い。
受け身が一拍遅れると、手首が数日間痛む。
審査時はみんな必死で技も強めになるから、感覚を研ぎ澄ませて流れを読みたい。

武器取りの種類に気を付ける

先生によって違うけど、大雑把に太刀は正面 (斬り)・突き・袈裟斬り (先生によっては逆袈裟斬りも) 杖は突き・正面 (打ち)・横面 (打ち)短刀は突き・横面がよく出題される。

言い方も人によって違うので、指示が分からなかったら、怒られるの覚悟で「すみません。分かりません」って言うしかない。

所作に気を付ける

受験者でなくても、受けの力量も先生方はご覧になってるそうだ。
受けも見定められている意識をもって、所作に気を付ける。
礼や見学時の態度、膝行、攻める時のすり足など、審査の場にふさわしくふるまう

審査は緊張感で満ちている。
受けは、審査員の先生方や受験者の気勢をそがないようにしたい。
受験者が稽古の成果を遺憾なく発揮できるよう心掛ける。

分かっていても、体がついて行かない時がある。
稽古中も、疲れると動きが雑になってどうしようもない。
起き上がって、ゾンビのように取りに近付くだけで精一杯。

審査まで約1か月。
仕事が早く終わったら、近場の森林公園を早足で歩いて体力増強に努めています。
審査当日は「受け交替して」の指示を切望しつつ、体力の限界に挑戦します (笑)

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ここから下は たまに意味不明な 稽古備忘録です。

月曜日の稽古

Day304 A.K.I.鵠沼 2021.9.20

白帯と黒帯に分かれ、昇級審査と昇段審査対策。

黒帯組はOkさん指導の元、Utさん (二段審査) とUcさん (三段審査) と私 (受け要員)。

太刀取り

真っすぐしっかり入り身して、当て身を入れる。

表側に入るのか、裏側に入るのかで技は変わる。


呼吸投げは、ただ腕を振るだけでは投げられない。

自分の肘で相手の肘を下から突き上げ、極めた状態にしてから、体ごと出て投げる。


小手返しと四方投げは、太刀ではなく相手の手を持つこと。

杖取りと杖投げ

杖取りは、杖で攻撃してきた相手に対応して杖を取り上げること。

杖投げは、杖取りで取り上げた杖を使って相手に対応すること。


杖は、テコの原理をつかう。


大きい幅で杖を持つ。

内側を握った手が支点で、端を持った手が力点。

支点はそのままにして、力点の方を動かす

二人掛け

主流の方法は、片方から四方投げで抜ける。


その他のバエリエーションとしては、

  • 左右の相手を両手でいっぺんに呼吸投げする
  • 弱い方の受けを投げて処理してから、もうひとりに対処する
  • 両手でそれぞれの受けに二教をかける
  • 足を前に投げ出して後ろに倒れ、体重で相手をぐらつかせる
  • どちらかに寄って、後ろから足を引っ掛ける

多人数掛け

ひとりずつ対応する。

先に近付いてきた相手を処理して、次に近付いてきた相手を処理して…を繰り返す。


半身で入って、両手で球を転がすようにして投げる呼吸投げが素早くて適している。

四方投げなどでワチャワチャやっていると、他の受けにつかまる。


背後から来たら、顎への当身で後ろの相手を倒す。

後ろを処理して、基本的にすべての受けを前に置いておくこと。


わ~っと来た場合は、左右どちらかに動いて、相手をひと固まりにして渦に巻き込む。

集団の真ん中を体を横向きに (細くなって) 抜け、相手が戸惑っている間に投げる人もいる。


どんな強い先生でも、多人数相手では分が悪い。

上手くすり抜けてつかまらないことが大事。

横面打ち五教

相手の打ち込みを制する時、腕の内側の肉の部分で当たる。

骨で当たると痛い。


相手の手首~肘の間を抑えるのと、下から顎に当身。

ぶつからない。

自分の体重をかけるように制する。


当身をした手で、下からバッテンで手首を取る。

短刀取りだったら、そのままの状態で手首をつかむ人もいる。


畳に下ろしていく。

手首を握った手は離さない。


相手の手の甲を畳につけ、肘と手首を90度以下にして極める。

短刀取りだったら、短刀の刃部分を持たないようにして、相手から取り上げる。

後ろ片手取り襟締め

受けは、相手の片手を後ろに回し、襟で首を絞める。

羽交い締め

両手の平を前に向けると、肘が外側に出てしまう。

両肘にはまるように羽交い締めされると、動けなくなる。

肘をとられないように気を付ける。

木曜日の稽古

Day305 A.K.I.鵠沼 2021.9.23

私 (初段) とFさん (5級審査)、Aさん (1級審査) とNさん (3級審査)、S先生 (六段) とUさん (三段審査) の組み合わせで練習。

5級審査練習

Fさんは今回が初審査。

5級で出る技を一通りやりました。

  • 座技正面打ち一教・二教
  • 正面打ち一教・二教
  • 片手持ち四方投げ
  • 片手持ち入り身投げ
  • 正面打ち入り身投げ
  • 両手取り天地投げ
  • 片手取り小手返し
  • 片手持ち呼吸投げ
  • 座技呼吸法
  • (多分出ないけど念のため) 座技正面打ち三教

膝行することを忘れて、ついつい両膝でズリズリ移動しがち。

Fさんは空手家だから、立ち技は得意。

ほとんど動けてる。


苦手なのは、天地投げ (裏) と三教。

このふたつはS先生にも見ていただいて、復習しました。

座技正面打ち三教 (表)

まず、膝行でしっかりと出る。

相手の腕を自分の膝の上に置いて、逃げられないようにする。

ここまでは一教、二教、三教とも同じ。


手を滑らせて、相手の指を握手するように握る。

もう片手は甲側から、親指の動きを封じるようにつかむ。


三教にした手は自分のお腹の前に置き、体ごと相手の方を向く。

なるほど、ここで相手と並んで同じ方向を向いてしまうから、その先が動きにくくなるのか。


手を振り下ろしながら、前に出て、相手を畳に下ろす。

S先生は毎回、相手の肩が自分の両膝の間に着地している。

無駄がない。


両膝でしっかり挟んでから、手を入れ替えて極め。

土曜日の稽古

Day306 A.K.I.鵠沼 2021.9.25
審査対策でS先生が白帯、Okさんが黒帯の指導。

片手持ち入り身転換

息を吸って、相手も誘われて吸ったところでパッと息を吐きながら転換。

S先生のマスクが息を吸ってペコンと凹んだところで入ると、上手くいった。

腰投げ

相手の足の間に斜め45度に足を差し込むと、のせやすい。

多人数掛け

二人掛けでガッチリ持たれた場合

両側から四教で持たれた場合どうするか。


「そんな意地悪な受けいます~?」

「いるいる!俺はよくやられたよ。」

体力実力共に充実してるOkさんを抑えるには、それくらいしないとダメってことか。


四教されると、肩と肘が上がって、吊り上げられる感じになる。

そのままでは動けないので、肩と腕の力を抜いて、四股を踏むように沈んで抜ける。

三人掛けでガッチリ持たれた場合

背後から羽交い締めされると、急に難易度が上がる。

後ろにのしかかって体重をかけ、羽交い締めが緩んだ時に抜ける。

自分も一緒に倒れないよう、四股を踏み、しっかりとした体勢を保つ。

走ってきて攻撃される場合

Okさんのお手本を見て、再確認。


入り身と半身が大事。

正面向いていると、簡単につかまるけど、半身だとつかまれにくい。

常に半身を保つ。


私は、受けが向かって来るとアワアワして、受けを正面に見ながら小刻みなステップで逃げちゃう。

そうじゃなくて、大きい歩幅で必要最小限に捌く。


相手に対してサッと直線的に入り身 (1歩)転換しながら投げる (2歩) の2歩程度。

3歩目で、また半身になって次の受けに向き合う感じ。


追い込まれた状態でも「入り身」「半身」がきちんと出来るかを問われるのが、多人数掛けだと思った。

入り身と半身が骨の髄まで体に染み込んでいるか、を問われるんだな。

やっぱり足捌きを意識しながらの剣の素振りをたくさんやるべきかも。

杖取り

長いので、取りも受けもやりにくい。

慣れが必要。

呼吸投げ

当身しながら裏に入り身、腕を首の下に差し込んで投げる。

体術でも大きい人だと決まらないこの技は、やっぱり杖取りでも決まらない。

審査ではなるべく避けよう。

小手返し

当身しながら裏に入り身、杖ではなく相手の手を持って、小手返し。

転換しながら、思い切り手を捻らないと決まらない。

四方投げ

四方投げも相手の手を持って。

肘固め

手首と肘を極める。

裏に入って、相手の手を捻りながらつかみ、肘を相手の腕に被せて内側の足を踏み込みながら腰を入れる。

下から杖を取り上げる

表に入り身して、相手側の端を支点にして、下から相手の足の間を切り上げる様に、杖を取り上げる。


Utさんの小手返しと四方投げで、手を持たれて投げられると、手首が極まり過ぎて痛い。

私の受け身が一瞬遅いのだと思う。

極まった後ではなく、極まる前に受け身しないと。

太刀取り

基本的に杖取りと同じ。
杖の後だと、長さが短い分楽に感じる。

短刀取り

受けは、最大限の被害を与えられるよう、相手に対して刃を向けて持つ。

だから突きの時は、刃が上を向いた状態になる。

横面打ち五教

(表) 内側の足で大きく出る。


(裏) 制した打ち込みを下ろしながら、内側の足で大きく相手の後ろに踏み込んでから、裏へ回っていく。

この最初の1歩で相手の背後に綺麗に入れるので、その後うまく落とせる。

日曜日の稽古

Day307 藤沢合気道会 2021.9.26

審査前に間合いの取り方を確認した方がいいとのこと。
特に「突き」はあまり普段やらないし。

遠くから近付く所作が変だと目立つ。
「あの受け、分かってないな」って悪い意味で覚えられたくない。

大きい歩幅のすり足で (歩いて) 近付いて、間合いに入ったら、一投足で突く。
ちゃんと相手に届くように突くこと。
私はドタドタ、ピョンピョン上下するので、気を付けないといけないな。

所作と言えば、座技の時の膝行も注意が必要だ。
技の間や移動で気を抜いて、膝でズリズリしちゃいそう。

最近、疲れると動きが雑になってどうしようもないと実感する。
すべての注意点が吹っ飛んで、立ち上がってすがりつくだけで精一杯。
頭の中にある「カッコイイ受け」の動きとは程遠い。

T先生が仰るように「体力つけないと」ダメだ。

両手持ち呼吸投げ

技と考えずに、大きく相手を吸い込む練習。

大きく上下に腕を開いて、相手を自分の中に吸い込む。

上の腕とそちら側の足で前に出ながら投げる。

座技正面打ち一教・二教・三教

やっている途中で「はい、二教」「次は三教」との指示。

審査前って感じする。

諸手取り一教 (裏)

後ろ足を引き、相手に対して45度になる。

持たれた腕で相手に当たる。


相手がのけ反るので、自分の正面の空間があく。

そこから大きく相手の裏に入って巻き落とす。


相手の腕を大きく回してたら「腕を回さない。体で入る」とT先生。

確かに、ガッチリ持たれたら、腕を回させてなんてもらえない。


以前、違う技でも先生に「腕を回さない」って注意された気がする。

変な癖がついてるから気を付けよう。

諸手取り一教 (表)

今度は入り身転換して、腕と一緒に体を開く。

自分の前に来た相手の腕を一教で取って、前に歩くか、一緒に沈む。

諸手取り入り身投げ (裏)

入り身転換して、手の平を上に向けながら相手の背後に入る。

相手のお腹を引き出して投げる。


段々足が疲れてくると、受けが雑になってくる。

Uさんの動きについて行くには、体力がまだ足りない。

諸手取り十字投げ

見取りに呼ばれて行ったら「それはダメ。」

先生の真正面でつかんでた。


「そんな無防備に相手の前にいたら、蹴られたり刺されたりする。斜めからつかむこと。」

「そういうのも審査で見られるからね」あ、心配されてる。

知識としては知ってるのに、身についてない …。


入り身転換して、相手の手首をそれぞれつかむ。

下の腕を効かせる。

そのまま前に出て投げる。

互いに投げ合う

白帯は10本ずつ、黒帯は20本ずつ。

この前よりはマシだったけど、最後の方は足が動かなくなってきた。

動きもだけど、受け身も雑になってしまう。


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